「ゲゲゲの女房」で注目の作曲家、窪田ミナの映像音楽作品集第1弾。ドラマ音楽の最新作、NHK土曜ドラマスペシャル「使命と魂のリミット」(11月5、12日放送)挿入曲を含む、独自の世界観に彩られた感動作!ドラマ、映画等映像音楽の分野で、今、最も注目を集めている気鋭の作曲家ピアニスト、窪田ミナ。彼女が手掛けた数多くの映像音楽の中から、自身がアルバムテーマに合わせ選曲、さらに再録音や再ミックス等手を加えCDリリースしていく予定だが、本作はその第1集となる「Crystal Tales」で、主にサスペンス系ドラマの為に書かれた曲を取り上げている。これらドラマは単なる謎解きや勧善懲悪ではない、人間の業や多面性を描いた作品で、それらを彩る窪田ミナの音楽は重層的な魅力を持ち、緊張感に溢れ、そして何より美しい。 窪田ミナが音楽を手掛けたNHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(2010年)が、社会現象的な大ヒットを記録したことは記憶に新しいが、そこでのオーガニックなスコアと、このアルバムでのクールで都会的なサウンドは、ある意味対照的と言えるかもしれない。だが両者に共通する気高く洗練された響きは、正に彼女ならではのものと言える。映像の為の音楽という枠を超え、聴き手の胸に迫ってくる極上のインストゥルメンタルアルバムである。