アシッドジャズ、マンチェスターブームをはじめとするUKインディーシーンの動きとシンクロするかのように、退廃的で快楽的な空気感が詰まったラストアルバムである。 「サンプリング」の手法をフル活用、ありとあらゆる過去の音源を巧みに構築したポップワールドは、リリース直後から多くのプレスに絶賛され、「90年代のサージェントペパーズ」などと評された。すべての意味を拒否するかのような歌詞から発せられる圧倒的な虚無感も、多くの解釈や議論を生んだ。この作品をリリースした直後、彼らは突然の解散を発表した。(森 朋之)