2001年発表のデビュー作『ガールトーク』、7曲入りのミニアルバム『アップストリーム』に続く作品で、その内容はというとこれが実に多彩。『アップストリーム』の路線を踏襲したジャム~クラブ系サウンドもあれば、オーソドックスなスタンダードジャズもあるといった具合で、さまざまな表情が楽しめる。クラブ系のセッションは田中義人、スタンダードジャズはピアノの吉岡秀晃がおもにサウンドプロデュースを担当している。デビュー作に近い雰囲気はスタンダードジャズだが、本人はジャズに固執する気などまったくない様子で、好奇心のおもむくまま、あらゆる音楽に関心を示しており、そうしたなんでもあり状態が1枚の中に同居している点が痛快だ。ガンズ&ローゼスのとビリーホリデイの名唱で知られるをまったく同じオルガントリオをバックに歌っているあたりは、まさしく面目躍如といったところ。ほかにスウィングアウトシスター&ポールオダフィとのコラボレーションもあって、タイトルどおりヒップでポップな作品。(市川正二) 内容(「CDジャーナル」データベースより)セカンドアルバムで2002年作。スウィングアウトシスターがプロデュースした流麗な(2)、ペダルスティールの穏やかな響きとリラックスした歌が調和する(9)、ギターをバックに情感豊かに歌う(12)などでは、ジャズとポップスの垣根を軽々と跳び越えている印象がある。