初回版をあえて買わずに新曲のみのこちらだけを購入。 デビュー25周年の集大成で、過去の曲もひっぱりだしてきた初回版にあまり魅力がもてなかったもので。 しかしこの「新曲のみ」を聴いただけでも、彼の「25年の軌跡」がわかる。 80年代にデビューしダンサブルな16ビートから、自分で作曲するようになってからのロックンロール、 そして近年の「TARZAN」のようなディスコティック調を経て、骨太な「オトナの男」を感じさせる仕上がり。 よくも悪くも「ジャパニーズロック」の域はでないのだが、吉川の一貫した「雑草魂」(?)はきちんと見て取れる。 「死ねない男」のような心の揺れがあるかと思えば、「南風Honey」のような爽やかさも(デビュー当時の吉川が歌っていたらアイドルソングだっただろうが)「Humpty Dumpty」で皮肉に明るく終わるところ、 まだまだ「引き出し」はありそうだ。ここでまた「Back to Zero」があるのかもしれない。 でも私はサウンド的には「TARZAN」のほうが好き。By \trosso