萬花鏡

萬花鏡

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1975年録音の記念すべき1st。いつのころから彼女を聴き始めたのか、80年前後だったのかもしれない。先ず中古屋でこの1枚目に出くわした。タ......

1975年録音の記念すべき1st。いつのころから彼女を聴き始めたのか、80年前後だったのかもしれない。先ず中古屋でこの1枚目に出くわした。タイトルと、彼女の、あやとりひもに指を通した、まだ幼いが不敵なまなざしに思わず吸い込まれた。それから、同じ店で「密航」(1976)、「胎児の夢」(1977)、「蝶のすむ部屋」(1978)を入手し、貪るように聴いた。あれから30年近く、今でも彼女の歌を聴いている。彼女の作品の中では、この1枚目が最も好きだ。それは、1枚目にして、早くもこの作品のそこかしこに、後のアルバムでさらに展開されていく彼女の特異なイメージのエッセンス(ある種の文学世界への偏愛、古典詩歌へのこだわり、物語伝奇趣味、演劇性、厭世感、陋巷志向、耽美主義、残虐趣味、倦怠感、エキゾチズム)を伺い知ることができるからだ。まさしくこのアルバムのタイトル通り「万華鏡」!(by メイちゃんの棺 (大阪府寝屋川市))