HEY!HEY!HEY!でコーヒーブルースを唄う彼女を観たのはもう何年前だろうか。メジャーデビューがこうしたいわゆる企画ものに近い形であったことが今の彼女の活動にどういった影響を与えているのかは分からないが、トマトジュースからじゃなくコーヒーブルースから入った僕は、やっぱり彼女の後ろに高田渡や早川義夫の陰を感じながら聴いてしまっていた。しかしそんな過去にばかり目を向けるちょいおじさんなんかの心配をよそに、彼女は日々進んでいるんだと実感し、まさにそういった活動の結晶がこのALBUMだ。僕は彼女のスローな作曲力にはほんと脱帽するばかりなんだけれど、「エコうた」や「安里良ユンタ」でみせたGrobalな感じの曲ってすごく彼女の声にマッチしていて、彼女を知らない僕の奥様や子供達にもウケが良かったから、その路線も開拓していって欲しいなぁと思います。辻香織のニュー?アルバム! 今作は「安里屋ユンタ」で自ら三線を演奏するなど自身の中の音楽性の幅も拡がり、彼女の日々進化し続ける音楽がギュッと詰まったアルバム。