カンベル「ドイツ」

「御前は何思う?」街の冬に降る粉雪。

如月、彼奴は突然に死ぬ。 最後回す葬式。

雲と三日月、煙辿る糸が盃。指で灯す子供の秋。

開く鍵穴。深く空く風穴。

向かい合うと上手く何故か離せずに居た朝。

思い出した夏の夜「死んだ後はどうする?」。

育つ町を出る春、大阪、東京の昼。

歩く「何処へと?」。綺麗事は戯言。

命終わる頃、記憶思い返す人。

近くなる程、遠くなった気がする。

不意に黙り込む理由「何を話さずに分かる?」。

去る夜明け前、手を避ける場面。

目が合う視線。心ごと攫う声。

「其処に在る思いどれだけ?」。

何処に居ようが同じ場所。

己れ等へ、此の街へ、鳴る鐘。

譜面の束、花を何れ墓へ添える日。

綴る文。殊に口を閉ざす帰り道。

季節残す面影。 独降りた水無月。

午後の9時が夕暮れ。急に漏れた溜め息。

生きる間、大切にしていた在り方。

どんな左様なら迎え胸に募る会話。

有り余る数、何れも何時か失くなる。

唯、文字を続ける。其れだけを信じてる。