幻影の巫女 - びびあん

現実からさえも

切り離された

ひどく不自然だと感じる

その姿に心惹かれて

鳴り止む事の無い

鼓動のままに

好奇心は加速し続け

戸惑いも無く扉を開け

垣間見た記憶の断片達が

映し出すのは幻想の影で

流れ落ち消え逝く星屑集め

一つまた一つと繋いで行く

想いは

揺らめく

風が乱す

君の幻影を見つめて

近づこうと

手を伸ばした時には

もう既に無く

流れた

告げる筈の言葉の

行き場を探して

棚引いた

白い裾を見つけては

追いかけた

始まりの音を

告げる鐘は

静かに響き

聞かれる事も無いままに

物語の幕は開けて

乱れて行く

夢に映る

君の幻影を見つめて

不安へと

駆られ握り締めようと

既に無く

掴み取れた

筈の星欠片の行方を求めて

棚引いた

白い裾を見つけては

追いかける