[00:14.06]「ようこそ、七人目の美しき少女。ふふっ。さ、踊りなさいな?」
[00:21.50]
[00:22.42]「そして始まる。晩餐会。
[00:24.88]幸せそうに、皆口々に魔女を称えながら。
[00:29.35]けれど、みなどこか空ろな目をしていて。」
[00:33.29]
[00:39.73]「(何なのこれは……胸がざわつく。こんな事が……許されていいの?)」
[00:46.34]
[00:55.20]「心のどこかに巣くう弱音を噛み潰しながら、ミリリは立ち上がる。」
[01:00.79]
[01:01.99]「論戦にも成り得ない拙い感情の吐露。興味深げに応じる魔女。」
[01:08.63]
[01:09.80]「――それは、彼女の最後の抵抗。」
[01:13.57]
[01:14.52]ねえ貴女 その両手がどれほどの血に塗れているのか
[01:21.00]省みることはないの その蛮行(おこない)を
[01:27.54]何を今更 魔女は嗤う
[01:30.87]この手がどれほど穢れようとも
[01:34.03]この美は欠片ほども損なわれないと
[01:40.77]ねえ貴女 この娘(こ)達が貴女にどれほど傷つけられたか
[01:47.11]何も言うことはないの その陵辱(おこない)に
[01:53.85]何を愚かな 魔女は嗤う
[01:57.02]その美が堕すのに比べるならば、
[02:00.35]これらの幸せなど疑いようは無いと
[02:06.43]
[02:07.13]神に見出された私の正義(ことば)の前には
[02:13.57]お前の偽善(ことば)など児戯に等しいと知れ
[02:19.57]
[02:20.37]負けるな 己を保て
[02:26.43]この狂気の沙汰に飲み込まれなどしないと
[02:33.06]歪みきった世界の主は ただ嗤うばかりで――
[02:45.81]
[02:49.22]「拙い応酬の間にも、宴は続いていく。
[02:54.33]冷笑。失笑。憐憫。侮蔑。猜疑。軽蔑。
[03:01.07]少女たちからミリリへと向けられる、
[03:04.39]ありとあらゆる負の感情を孕んだ視線」
[03:07.50]
[03:08.32]「たまらずミリリは叫びかける。」
[03:11.35]「どうして、ねぇ、どうして!
[03:14.54]あなたたちも昔はこうじゃなかったはずなのに!
[03:18.06]この魔女の言うことが……本当に正しいっていうの!?」
[03:21.85]
[03:24.00]「悲痛なその声に応えるものは、誰一人として、いなかった。」
[03:29.92]
[03:37.73]暗い闇の底を覗き込む
[03:45.39]
[03:47.55]呆然として ただ立ち尽くす
[03:55.10]
[03:56.97]私だけが道化のように滑稽な有様で
[04:06.72]誰も手など差し伸べてはくれなかった
[04:16.32]――だけど
[04:19.69]……負けたくない 認めたくない
[04:26.54]歪な幸せを 吐き戻そうと頑なに
[04:33.06]けれど 紡ぐ言葉の全てが
[04:39.60]力なく消えていく
[04:45.69]
[04:46.34]朽ちた眼嵩は 何も語らず
[04:52.68]宴の一席に据え置かれた亡骸
[04:59.38]何のための罪の贖いか?
[05:05.77]何も赦されはしない
[05:12.00]
[05:16.07]錯綜するエゴの仮託
[05:17.54]生きるのか 朽ちるべきか
[05:19.15]正しいのは私だ とも もはや信じることさえ出来なくなって ah…
[05:24.48]