[00:00.000]
[00:09.600]ボストンバッグの底に見つけた 趣味の悪いお守りは
[00:18.600]十中八九あなたが私に 持たせたものでしょう
[00:27.800]忘れていたのはきっと 思い出すと帰りたくなってしまうから
[00:36.900]張り詰めていた心の柱が すっかり折れてしまう気がしてたのでしょう
[00:54.800]帰りそびれた男の横には 入れかけの荷物とボストンバッグ
[01:04.000]笑った顔も泣いた姿も 何故かうまく思い出せずに
[01:12.700]残っているのは 本音を見せない寡黙なあなた
[01:22.000]誰より不器用なあなたが 近頃とても愛おしいのは
[01:31.100]寂しいわけじゃないんです ないんです
[01:41.000]
[02:04.300]いつかはあなたも 私より先に 死んでしまうでしょう
[02:13.800]想像すらしたくもないのに 何故でしょう 最近考えたりします
[02:23.200]ボストンバッグひとつで家を出るまで ずっと一緒に居たはずなのに
[02:32.400]私の知っているあなたと言えば...
[02:41.800]東京は思ったほど 住みづらい街でもないようで
[02:50.800]人懐っこく舞う雪に 女は精一杯 微笑んでみせる
[02:59.700]笑った顔も泣いた姿も 何故かうまく思い出せずに
[03:08.500]残っているのは 普段通りに手を振るあなた
[03:17.800]誰より強いあなたの事が 近頃とても愛おしいのは
[03:26.800]寂しいわけじゃないんです
[03:36.000]変わって行く東京の街は 今日も少し掴みづらくて
[03:45.700]懐かしいような からかわれているような雪の夜
[03:54.800]誰より近いあなたの事を こんなにも遠く感じるのは
[04:03.800]寂しいわけじゃないんです ないんです