[00:00.24]蜘蛛の居る沼
[00:15.25]
[00:21.40]今は昔 古き里の仇を 追い掛けて幾千里
[00:32.15]化けた蜘蛛の主(ぬし)を殺め 毒に呪われた躯(からだ)
[00:42.56]
[00:42.79]朧月に痛む手脚 見開く眼に闇模様
[00:53.41]吐いた糸が息を止めて 倒れた命は絶える
[01:03.85]
[01:04.15]苦しみも恨みさえ断たれて 御空を仰のく
[01:14.43]誰も訪れぬ此の沼へ 羽が迷い込みて
[01:24.68]
[01:25.11]もしも 其の想いが 哀れな未練が 君を縛るのならば
[01:36.09]倶(とも)に私と逝きましょうと云う
[01:41.81]妖かしの蝶 鮮やかな袖を振る
[01:52.55]
[02:10.84]刻(とき)は過ぎぬ 繋ぎ蝶を 憎みて追い掛けて幾千里
[02:21.39]「何を求め 何を遺す?」問いに囚われた御魂
[02:31.79]
[02:32.13]朧月は今も照らす 静寂(しじま)に転がる亡骸
[02:42.73]腐りながら骨と化せば やがては泥に交わる
[02:53.14]
[02:53.86]現を択るがため 届かぬ御空に刃向かう
[03:03.70]桜の花散る 此の故郷(ばしょ)で 独り目醒めるなら
[03:13.92]
[03:14.44]いつか 死を誘(いざな)う 優しき契りが 誰の救いと信じ
[03:25.45]羽を集めし竹籠抱える
[03:31.07]蜘蛛の眼の蝶 白銀の罠を張る
[03:42.13]
[04:02.90]夜に耀く蜘蛛の網を飾る 空ろ木(うつろぎ)の名を借りて
[04:13.55]枯れた野原に 黄昏の街に 狂おしく咲く
[04:23.76]されど 其の想いを 哀れな未練を 嘆き続けるならば
[04:34.81]千の祈りと灯(あかし)を弔う
[04:40.43]愛おしき蝶 艶やかな羽で舞え
[04:51.42]
[05:23.00]